吹く風が冷たくなってきて、あっという間に冬の季節が近づいてきました。
そんな寒い時期に食べたいものは、やっぱり「カニ」ですよね。
日本でよく食べられているカニは、タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニの3種類ですね。
カニ好きのなかでは「日本三大カニ様」と呼ばれています。
カニ鍋、焼きガニ、カニ刺し、蒸しガニ…。
あぁ、考えるだけでおなかが減ってきます。
カニを食べるだけでも十分楽しめますが、大人はカニと一緒に楽しみたいものがありますよね。
そう「日本酒」です。
カニと日本酒は、プロレスで言えばまさにスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディのような最強タッグ。
カニがあればついつい日本酒がすすんでしまいますし、日本酒があればぐんぐんカニのおいしさも引き立ちます。
一口にカニといえど、まったく味や楽しみ方が違うので、どのカニがどのような日本酒に合うのかを紹介したいと思います。
日本酒が苦手な方や飲みなれていない方でも、カニと日本酒をいっしょに楽しめる組み合わせにしましたので、見ていただけるとうれしいです。
カニと日本酒との組み合わせ
早速ですが、カニと日本酒の組み合わせを紹介していきたいと思います。
基本的にカニは、うま味や風味が強い食材となり、調理方法や日本酒の合わせ方で、少し違ったおいしさを表現してくれます。
それぞれのカニの調理方法と日本酒との組み合わせを考えてみました。
それでは、見ていきましょう。
ヘビー級な食べ応えタラバガニ×日本酒
しっかりとした食感で、コクのある身が特徴の「タラバガニ」。
主に足やハサミの部分に、おいしい身が詰まっていて、食べ応え抜群なカニになります。
食用のカニの中でも大きい部類に入るカニで、見応えも抜群です。
ただ、これだけ大きな甲羅ですが、実はカニみそがあまり入っていないので、タラバガニはうま味が詰まったぷりぷりの身を「焼きガニ」して堪能しちゃいましょう。
タラバガニを焼くことで、食感と焼いたことによる香ばしさも加わり、おいしさが引立ちます。
そして、この焼きタラバに合う日本酒は、スッキリとしたさわやかなものがいいのではないでしょうか。
私がおススメする日本酒はこちらになります。
引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B001W63AD0
- 上善如水 純米大吟醸 720ml
- 2,689円(税込み)
- 日本酒度+2.0
- 酸度1.5
- 淡麗・辛口
雑味がなく、スッキリ飲みやすいです。
アルコール度数も15度程度なので、飲みなれていない方でも、日本酒をしっかり味わえる一品となっています。
この日本酒は、コクとクリーミーな味わいを持つタラバガニにすんなりとマッチしてくれます。
さらに、控えめな香りの日本酒なので、焼きタラバの香ばしさも楽しませてくれるお酒です。
女性からの評価も高い日本酒ですよ。
万能なおいしさズワイガニ×日本酒
カニ本来の味をしっかり堪能できるのが「ズワイガニ」。
足やハサミ部分は甘みとうま味が強く、身はやわらかで、しかも上品なカニみそまで持っています。
カニ好きのなかでは、一番おいしいカニと評されているんですよね。
そんなズワイガニは「カニしゃぶ」でシンプルに味わいたいです。
サッと茹でたカニ身を、香りのあるフルーティな味わいの日本酒と合わせたいです。
私のおススメはこちらです。
引用元:https://www.amazon.co.jp/720ml/dp/B004ZX9GW6
- 獺祭 純米大吟醸45 720ml
- 1,650円(税込み)
- 日本酒度+3
- 酸度1.5
- 淡麗・辛口
まるで、白ワインのような口当たりで、辛口のお酒ですがまろやかな甘みがあります。
メロンのような香りが特徴ですが、そこまで主張しない飲みやすい日本酒となっています。
カニしゃぶは、完全に火を通すより、若干レアな状態で食べていただけると、カニの香りと風味がしっかり楽しめます。
そこに、おススメした日本酒の香りとほんのりとした甘みが、ズワイガニの上品な味わいにぴったりです。
獺祭はほかにもいろんな種類があって、どれもおいしくどんな料理にも合いますよー。
カニみそたっぷり毛ガニ×日本酒
濃厚なうま味と多めのカニみそが特徴的なのが「毛ガニ」。
タラバガニやズワイガニと比べるとサイズは小さくなりますが、カニ身は繊細で上品な味を楽しめることができます。
特に、クリーミーで香り豊かなカニみそが、多くのカニ好きからの支持を得ています。
そんなカニみそをピリッと辛めな、この日本酒で味わうのはいかかでしょうか。
引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B003M22JWU?tag=mybest_presses_1127-22
- 久保田 千寿 720ml
- 1,800円(税込み)
- 日本酒度+5
- 酸度1.1
- 淡麗・辛口
適度な刺激が食欲をそそらせてくれるお酒です。
「食事と楽しむ吟醸酒」を目指して作られたお酒なので、フレッシュな味わいが口の中に広がります。
この「久保田」という日本酒は、ほかにもいろんな種類があり、その中でも千寿は誰でも飲みやすいスタンダードなお酒になります。
飲んだ時のピリッとした辛味とスッキリとした味わいで、カニみその濃厚なうま味をしっかり引立たせることができます。
日本酒の選び方
さて、カニと日本酒の組み合わせを紹介したところで、もう少し、日本酒の話もしていきましょう。
前から日本酒のおいしさは知っていましたが、今回改めて勉強すると、ほんとに奥が深いお酒なんだなぁと感じました。
「なるほど、こんなところまでこだわっているんだ」というような作り手の情熱のようなものを感じることができるんですよね。
精米の仕方、製法、甘口辛口、大吟醸などの種類と、こだわればこだわるほど面白いお酒です。
その中には癖のあるものや、すっきり飲みやすいものなど多種多様です。
でも、普段日本酒を飲まない方々からしたら、細かいところまで説明されても、わけがわからなくなってしまいますよね。
ここでは、そんな日本酒を飲みなれていない方たちにも、これを押さえれば失敗しないというポイントを紹介していきたいと思います。
甘口辛口とは
日本酒の甘口辛口というキーワードはお聞きしたことがあると思います。
結局のところ、味の違いもよくわからないし、それをどうやって見分けるのかというのも、わかりにくいところはありますよね。
見分け方の基準として、「日本酒度」と「酸度」というものがあります。
日本酒のラベルを見ていただくと、「日本酒度」と「酸度」という言葉が表示されています。
この2つが甘口辛口のおおよその見分け方になります。
そして、甘口辛口もさらに分類され、4つの種類に分けられます。
下図はどのように分類しているかがわかるものになっています。
引用元:https://www.kuramotokai.com/omosiro/zemi/id/1/
日本酒度がマイナスになるにつれて、甘口になり、プラスになると辛口になります。
そして酸度が高いほど、濃醇(のうじゅん)で甘い口当たりになり、低いと、ピリッとスッキリな飲み口になります。
それぞれの味を簡単に説明しますと、
- 飲み口がすっきりで、適度な辛さが飲みやすさを演出する「淡麗・辛口」
- ドライな口当たりなのに、やさしい甘味が口の中でふんわり広がる「淡麗・甘口」
- しっかりとしたコクの中にもピリッとした後味がある「濃醇・辛口」
- 深いコクとうま味、そしてとろりとした甘口がやみつきになる「濃醇・甘口」
というような感じになります。
飲みなれていない方は、日本酒独特の個性はないものの誰でも飲みやすい「淡麗・辛口」がいいのではないでしょうか。
日本酒の種類
みなさんは大吟醸とか純米酒という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。
これが日本酒の種類となり、これらをまとめて「特定名称酒」と呼ばれています。
特定名称酒というのは原料や造り方などの違いによって分類された日本酒のことを言い、これが8種類に分類されています。
8種類の造り方や原料など細かく見ていくと、混乱してしまうので、ここでは4つのタイプに分けて紹介したいと思います。
吟醸・大吟醸系 | 華やかでフルーティな香りで、味わいは軽やかな~濃厚まで様々。
魚介類などのさっぱりした料理に合います。 |
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本醸造系 | やさしく控えめな香りで、さっぱりとした味わい。
冷ややっこや白身魚などの淡白な味の料理に合います。 |
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純米系 | 乳製品のようなコクのある香りで、甘みが強くふくよかな味わい。
カキやグラタンなどクリーミーな料理に合います。 |
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熟成・古酒系 | ドライフルーツのような複雑な香りで、とろっとした甘みでマイルドな酸味が特徴。
肉料理やチーズなど香りに特徴があるものに合います。 |
最初にご紹介したカニと日本酒の組み合わせは、吟醸・大吟醸系です。
飲みやすさで言えば、吟醸・大吟醸系が飲みやすいですが、本醸造系も飲みなれていない方にはおススメです。
いろいろな種類があって迷ってしまいますが、それも日本酒を楽しむ醍醐味ですよね。
まとめ
カニと日本酒の特徴、組み合わせをお話しさせていただきました。
カニという食材は、調理方法や、それに合わせる飲み物によって、おいしさに変化を生むことができる素晴らしい食材です。
カニがあるから日本酒もおいしくなるし、日本酒があるからカニもおいしくなる、そんな相性ばっちりな組み合わせで、食べてる側も楽しくなってきちゃいますよね。
今回紹介した組み合わせ以外にも、もっとおいしく味わえるものはたくさんありますので、いろんな組み合わせを楽しんでいただきたいです。
ただし、1つ注意しなければならないことがあります。
それは、「飲みすぎ、食べ過ぎ注意」です!