ワインを選ぶとき、あまりにも種類が多すぎてどうしよう、なんてことありませんか。
まして、まだ飲んだことがないワインを選ぶのは少し不安ですね。
赤、白、ロゼ、スパークリングなどなどのほか、国も多くてどこのどれにするか、すぐには決められない。
ワイン選びでもっとも分かりやすい選び方は、ぶどうの品種で選ぶことです。
それぞれの個性を知り、自分好みのワインを見つけることもワインの楽しみ方のひとつですね。
自分にとって一番おいしいワインと出会ってみませんか。
数あるぶどうの品種のなかから、代表的なものを紹介します。
また、話題になりつつある、日本ワインについても紹介しますね。
覚えておきたい代表的なぶどうの品種
好みのワインを探すとき、ワイン選びを難しいものと感じていませんか。
ワインはぶどう品種によってその特徴、個性が色濃く出ます。
香りや味わいを大きく左右するぶどうの品種は、世界に300種類以上あると言われています。
そんな中でも、まず覚えておけば間違いなしと言われるのは、赤の5種と白の3種です。
赤 | ||||
カベル・ソーヴィニヨン | メルロー | シラー | ||
テンプラニーリョ | ピノ・ノワール |
白 | ||
シャルドネ | リースニング | ソーヴィニヨン・ブラン |
ラベルにぶどうの品種名が記載されていることがほとんどなので、それを目印にしてください。
赤ワインは皮や種を果汁と一緒に発酵させることで、種に含まれるタンニンが苦味をだし、皮から色素がでて赤い色になります。
白ワインは、皮や種を除き、果汁だけを発酵させます。
好みを伝えるとき、赤ワインは、フルボディ(重厚な)/ライト(軽やかな)、白ワインは、甘口/辛口、酸味の強い/弱いなどで言い表せます。
赤ワインの定番ぶどう 5品種
赤ワインに使われるぶどうを「黒ぶどう」といいます。
果皮が黒っぽい紫色のぶどうです。
赤ワインは奥が深いともいわれますが、味や香りの傾向を「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」とわけています。
簡単には、軽やかなものから重たいものと覚えておけば大丈夫。
アルコール度数や渋みも、同じように表現できます。
和食に使われるしょうゆやみそは、赤ワインと相性抜群です。
ブドウの王様 カベルネ・ソーヴィニヨン
これぞ、赤ワインという感じで渋い濃いという味です。
ワインで失敗したくないときには、これでまず間違いなしです。
赤ワインの世界は、このカベルネ・ソーヴィニヨン種から始める事をおすすめします
引用 : https://www.kirin.co.jp/entertainment/wine_academy/knowledge/grape/rouge.html
カベルネ・ソーヴィニヨン、このぶどうの品種は、世界で最も多く作られる黒ぶどうです。
パワフルな渋さが特徴ですが、熟成させることで、独特の優美さが生まれ、高級な赤ワインの代名詞です。
赤ワイン品種の王者と言われ、赤ワインの醍醐味を堪能できるブドウ品種です。
香りは清々しく、ミントによく例えられますが、熟成すると、森の中の湿った空気のような、複雑なニュアンスを感じることができます。
味わいイメージ
引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
牛肉との相性は抜群です。
みそを使った和食も味わい深く、楽しめます。
ふくよかな柔らかさ メルロー
赤ワインでも、やさしい感じのワインです。
「ちょっと、ワインを」とかと思うとかまえず気軽に選んでしまえるワインです。
引用 : https://ja.wikipedia.org/wiki/メルロー
近年、人気上昇中のメルロー。
このぶどうの品種は、果粒が大きく皮が薄いため、渋みが少なく、ふくよかで親しみやすいワインになります。
熟した果実の香りや、コーヒーやチョコレートなどをソフトした印象の香りです。
「シルキー」や「絹のような」「なめらかな」と言われ、まるみのある、味わいのぶどうです。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
まるみのある、ふくよかな味わいのメルローには、まろやかな味付けの肉料理が合います。
また、多様な食材を用いる和食との相性が良く、だしのうま味やしょうゆの風味によく合います。
スパイシーな香り シラー
豊かなタンニンにあふれるような果実味、しっかりした酸味が特徴。
インパクトのある香りで、力強い印象です。
引用 : https://ja.wikipedia.org/wiki/シラー
このぶどうの品種は、香りが強く、果実の香りに加えスパイス感もあるバランスの良い赤ワインができます。
グラスの向こうが見えないくらい色が濃く、濃紫のガーネット色です。
シラーは、香りの爆弾ともいわれます。
豊かな渋みとあふれるような果実味、しっかりした酸味もあり、赤ワイン要素を楽しめる味です。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
パンチの強いワインで、スパイシーな料理によく合います。
また、濃い味付けの肉や煮込み料理にもよく合います。
和食では、味の濃いものやみそを使用した料理と合わせるのがおすすめです。
ジューシーさ テンプラニーリョ
香り高く繊細で、バランスが良く素直に飲みやすいのですが、少し薄めにも感じます。
天ぷらとテンプラニーリョ、冗談のようですが意外に合うと言われています。
引用 : https://www.kirin.co.jp/entertainment/wine_academy/knowledge/grape/rouge.html
このぶどうの品種は、早熟という意味の名前ですが、熟成により味わいが深まります。
比較的控え目な性質を持ち、長期熟成に向いた、赤ワインが造られます。
透明感があり、明るいルビー色です。
フルーツの香りもたたえ、皮やタバコの香りも感じ、大人っぽい香りです。
味わいも、エレガントで上品な口当たりとなるぶどうです。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
テンプラニーリョの酸味にトマトの酸味と果実味がマッチします。
すき焼きや肉じゃがなど、醤油で味付けした和食の肉料理がおすすめ。
また、ブリなどの脂の強い魚でも味わい深く絶妙な組み合わせです。
上品で繊細 ピノ・ノワール
赤ワインの中でも淡い色で、酸味はありますが渋くなく上品に感じられる味です。
ワインの色がきれいで、透明感のあるルビーみたいでエレガントな気分にさせられます。
引用 : https://ja.wikipedia.org/wiki/ピノ・ノワール
有名なロマネ・コンティは、このぶどうの品種ピノ・ノワール100%で造られています。
チャーミングな香りが特徴ですが、熟成させるとキノコや獣を思わせる妖艶な香りが表れてきます。
酸味が強めですが、渋味がとても少なく上品で繊細な味で、渋味が苦手な人にはぴったりの味になります。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
ピノ・ノワールは、軽めの肉料理やチキン・豚肉・牛肉に合います。
和食では、お醤油味に合い特に赤身お刺身や天ぷら、水炊きに絶妙な味です。
白ワインの定番ぶどう 3品種
白ワインに使われるぶどうを「白ぶどう」といいます。
ピンクがかったものや緑色のぶどうです。
黄緑色やグレーがかったピンク色の果皮を持っており、甘い香りを放ちます。
和食の中では、特に塩味の料理に、白ワインがよく合います。
シャープな気品 シャルドネ
有名な映画女優が、私はこれしか飲まないと言ったのが何故か記憶の片隅にあります。
「白ワインの女王」と呼ばれ、多様性の魅力があります。
フランス産のシャルドネは、間違いなく美味しいです。
引用 : https://ja.wikipedia.org/wiki/シャルドネ
このぶどうの品種は、特別な個性がないというニュートラルさがありながら、味わいのレベルは高いと人気を集めています。
レモン、ライムなどの柑橘類や青りんごの香りのすっきりとした爽やかな味のものや、パイナップルや黄桃などのようなまろやかでコクのある香りと味のものがあります。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
シャルドネは、旨みやコクを感じる料理が合うと言われています。
牡蠣料理や白身魚のカルパッチョ、火を加えた魚料理全般とも相性は抜群です。
優しく、繊細 リースニング
クセが少ないため、シンプルな和食にも合わせやすく、日本人にも親しみやすい上品な酸味です。
果実味や花の香りよりも強いミネラル感が際立ちます。
引用 : https://ja.wikipedia.org/wiki/リースリング
リースリング、このぶどうの品種は、伸びのある酸味とミネラルが特徴の上品な風味で、「最も高貴なぶどう品種」と言われています。
香りは、辛口はつらつとした果実、甘口は、果実の甘さを凝縮したようなしっかりとした印象となります。
透明感があり、さわやかな甘みが感じられるぶどうです。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
シンプルな和食にも合わせやすい白ワインです。
繊細な和食の味付けと、繊細なリースリングはよく合うと言われます。
キリっと爽快 ソーヴィニヨン・ブラン
グレープフルーツジュースみたいな、ワインです。
香りが強いですが、スッキリと飲めます。
引用 : https://www.kirin.co.jp/entertainment/wine_academy/knowledge/grape/blanc.html
このぶどう品種は、爽快でフレッシュさ溢れる鮮烈な香りに人気が集まっています。
ワインの香りは、明確な草の香りから甘くトロピカルな香りまで幅があります。
爽やかな香りを放ち、シャープな味わいの白ワインになります。
飲み口が軽く、口内でいきいきとした酸とヴァニラ、リンゴの風味を感じるぶどうです。
味わいイメージ
引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
白身魚やサーモン、野菜類と相性が良くさっぱり系の料理と味わいたいぶどうです。
ハーブや青い野菜を使った料理またはハーブを添えると美味しくなる料理との相性が良いと言われます。
スパークリングワインのぶどう品種
スパークリングワインとは発泡性ワインの総称です。
ぶどうの品種というと、多くのスパークリングワインが白ぶどうと黒ぶどうをブレンドしてつくられています。
シャルドネなど「白ぶどうのみを使用してつくられた」ものは、フレッシュな酸味を持ち、キレのある爽やかな味わいとなります。(ブラン・ド・ブラン)
ピノ・ノワールなど「黒ぶどうのみを使用してつくられた」ものは、深みのある味わいとなります。(ブラン・ド・ノワール)
ぶどうの収穫のタイミングを早くすることで酸味が高く、アルコール度数の低いワインを作ることができ、非常にフルーティーで、スッキリ爽やかな味となります。
特に、お寿司やお刺身は、スパークリングワインがおすすめです。
スパークリングワインは、ちょっとお高い印象ですが、スッキリと飲めますね。
パーティーや晴れの日には、飲みたくなるワインです。
ぶどうの品種で、味わいを想像しながら選んで見ましょう。
ワインと料理 「マリアージュ」の秘訣
「料理とワインの美味しい組み合わせ」をマリアージュと言います。
ワインと料理の相性では、ワインが料理へ与える影響よりも、料理がワインに与える影響の方が大きいと考えてみてください。
ワインと料理の長所を引き立てて、相性とバランスも良いものを選ぶ、マリアージュの秘訣は4つのポイントがあります。
ちょっと意識して美味しく味わいましょう。
- 色合わせ 合わせるワインは、出来上がった料理の色をイメージして、色の似ているもの同士を合わせて見ましょう。
- 香りと風味合わせ ワインも酸味があるものやスパイシーなものがありますので、味が似ているもの同士を合わせると効果的です。
- 料理にない味わいを足す(味が対極のもの) ワインと料理のどちらかの要素がもう一方を補い「口の中で味を完成させる」イメージです。
- 重さを合わせる 料理のボディとワインのボディを合わせます。しっかりした味付けの料理にはフルボディを合わせる。さっぱりした軽い味わいの料理は、ライトボディのワインを合わせるとバッチリです。
赤ワインと料理
和食に使われるしょうゆやみそは、赤ワインと相性抜群です。
こってりとした料理やソース仕立てのものなどにも赤ワイン向きです。
こってり濃厚な料理にはフルボディのワイン、あっさりした料理には軽めのワイン。
特に肉料理とワインを合わせる場合、「レアに近いほどワインは軽め、ウェルダンに近いほどワインは重め」がおすすめです。
白ワインと料理
塩味の料理には、白ワインがよく合います。
さっぱりとした塩焼きには、白ワインの酸味が料理の仕上げにレモンをかけているような印象になります。
甘口なら、塩気や辛味など対照的な味わいのものとして、チーズや中華料理が向いています。
辛口なら、刺身やお寿司など日本料理との食べ合わせも楽しく味わえます。
人気、急上昇の日本ワイン
日本ワインとは、日本産ぶどうを100%使用して国内で作られたワインのことです。
日本の穏やかな気候を反映した繊細な味わいは、和食にもよく合います。
国産ぶどう100%を使用して国内製造されたワインが「日本ワイン」、海外から輸入したぶどうや濃縮果汁を使用して国内で製造されたワインが「国産ワイン」です。
日本ワインという言葉ができたのも、最近のことですが、繊細な口当たりが魅力です。
和食に合うというのが、うれしいですね。
日本を代表する黒ぶどう マスカット・ベーリーA
若干甘めの香りと、スッキリとした渋みの飲み心地で、安心の味です。
おすすめ日本ワインのぶどう品種です。
引用 : http://www.iwanohara.sgn.ne.jp/grape/index.html
マスカット・ベーリーA、このぶどう品種は、日本固有のぶどう品種で、最も多い生産量を占め、濃い紫色の果皮が特長です。
イチゴやラズベリーのような赤果実の香りと、キャンディーを思わせる甘い香り、まろやかな渋み、滑らかな口当たりの優しい味わいのワインになります。
渋みが少なく、ワインと言うよりもグレープジュースに近い印象で「フルーティーで飲みやすい」と言えます。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
鶏肉や脂ののった白身魚との相性がが良く、甘辛い和の味付けにピッタリです。
この品種は、和食と合わせるのが鉄板と言われています。
- 肉じゃが、すき焼き
- 赤身の多いお寿司
- 焼き鳥
柑橘系の香りとシャープな酸味 甲州
名前の通り、山梨ですね。
さわやかで、渋みもそこそこ、味わい深いワインになります。
引用 : https://mannswines.com/grapes/
甲州は日本固有のぶどう品種で、日本で千年以上前から栽培されていると言われています。
果皮は赤みを帯びています。
和柑橘の香りで爽やかな酸味とほのかな甘みとミネラル感が感じられるのが特徴です。
味わいイメージ引用 :https://www.suntory.co.jp/wine/series/knowledge/taste.html#anchor01
おすすめマリアージュ
あらゆる和食と抜群の相性を誇ります。
一般的にワインとのマリアージュが難しい、と言われているものとの相性が良くそれほど構えずに気軽に楽しめます。
- 山菜の天ぷらや、魚の塩焼き
- おでん、鍋料理
- 魚介類(刺身、寿司)、煮物、白身の肉料理
まとめ
ワインのぶどうの品種、ラベルにドンと書いてあるとそれがワインの名前だと勘違いしていた頃があります。
ワイン用のぶどうの品種が何百もあるなんて考えてもなかったのです。
そして、日本固有のぶどう品種も交配されて増えてきていることを知ったのは最近のことでした。
今回紹介したのは、有名なぶどう品種ばかりです。
色々試して自分好みを探して、見てください。
私のおすすめは、赤はカベルネ・ソーヴィニヨン種とメルロー種、白はシャルドネ種ですが、この機会にぜひ日本ワインをおすすめしたいです。
マスカット・ベーリーA。
日本のワインぶどうの父と呼ばれる川上善兵衛の追求したぶどうの品種。
このぶどう品種の原点、岩の原葡萄園のワインは、いつも最後にたどり着く安心のワインです。
日本の気候風土にあったぶどうで造られたワイン、私たちの日本食に一番合うのではないでしょうか。
ワイン選びに迷ったら、ぶどう品種から選んで見ましょう。
そして、日本のぶどう品種も忘れずに試してください。