冬の味覚、カニ。
焼いたり茹でたりしても楽しめますが、カニを温かい汁物にして、凍えた体をホッと溶かすのもいいですよね。
カニの汁物と言えば、多くの人はカニ玉スープや小さな沢ガニが入った味噌汁が頭に浮かぶのではないでしょうか。
しかし今回は、ちょっと目線を変えた「カニの汁物」に注目してみました。
食べ終わったカニの殻には、取り出せなかった身がついてたりしますよね。
それをそのまま捨てるって、ものすごーくもったいなくないですか?
カニって安い買い物ではないし、とっても美味しいから、全てを楽しみ尽くしたい。
それならまず、食べ終わった後のカニの殻からスープを作ってみましょう。
カニ殻を有効活用できる上に、できたスープはカニのうま味がたっぷり詰まってますよ。
そしてそのスープを利用すると、味噌汁などのいつもの汁物が簡単ぜいたくな一品に。
ここではカニ殻からスープを取る方法や、そのスープで作る味噌汁などの汁物を紹介します。
絶品カニスープの作り方
カニ殻で作るスープ、作り方を簡単にまとめると下のようになります。
- カニの身をおいしくいただく。
- カニの殻をさっと水洗いして、キッチンバサミで細かく切る。
- 細かくした殻をフライパンに入れ、長ネギの青い部分とショウガと一緒に炒める。
- 香りが出てきたら、お酒を回し入れて水分を飛ばす。
- 殻を鍋に移して全体が浸るくらいの水を入れ、30分~1時間ほど弱火で煮込む。
- 最後にキッチンペーパーや網でスープをこしたら完成。
ちょっとひと手間かかりますが、香りを想像しただけで食欲がそそられます。
殻まで食べちゃいたいぐらい美味しそうなカニの香りが、やる気をくれそうですよね。
まずカニの殻を細かく切るのは、味を引き出しやすくするため。
キッチンバサミで切る大きさの目安は、だいたい5cmほどです。
特に、カニの足の付け根である肩肉はうま味が出るので、丁寧に切りましょう。
カニの殻と一緒に炒める長ネギとショウガは、香味野菜として使っています。
香味野菜を使うと、料理の格をグーンと上げてくれますよ。
お好みで玉ねぎやセロリなんかでも良いですね。
回し入れるお酒も、日本酒や白ワインなど、自分の好みに合わせたものを使いましょう。
それぞれの好みで調味料を選ぶことで、各家庭に合った味になると思います。
ただしカニの殻を炒めるときは、焦げると苦みが出るので注意して下さいね。
カニ殻を鍋に移したら、水が沸騰した後は弱火で煮込みましょう。
アクを取りながら、30分~1時間かけてじっくりと。
煮込み終わった後、フタをしてそのまま冷ますとカニのうま味が出てきます。
さぁ、これで絶品カニスープの出来上がりです。
いつもの味噌汁をカニスープで
それでは。
カニのうま味がたっぷり詰まったカニスープで、味噌汁を作ってみましょう。
寒い冬に食べる温かい味噌汁は、肩の力が抜けてほっこりリラックスさせてくれますよね。
そんな味噌汁にカニスープを使うと、いつもよりワンランクアップした味を楽しめます。
カニスープ味噌汁に合う具って?
カニスープ味噌汁の作り方は、
「カニスープに、いつものように具と味噌を入れるだけ」。
簡単すぎてビックリですよね。
でもどうせなら、カニのうま味が引き立つような食材を使って作りたい。
結論から言うと。
カニスープ味噌汁には、淡白な味わいの食材を具にするのがベストです。
例えば、
- もやし
- 白菜
- しいたけ
- 油揚げ
- 豆腐
カニスープのうま味をたっぷり吸った具、絶対に美味しいですよね~。
豚汁のようにボリュームのある、おかずにもなる味噌汁を作りたい時は、
- タラ
- つくね
- 厚揚げ
などを入れると、カニスープのうま味が引き立つ「おかず味噌汁」ができますよ。
スープをよく吸う食材で作った、カニのうま味を感じるホカホカ味噌汁、ホントに美味しそう~。
味噌汁の具でいうと、もやしと白菜が私は大好き。
淡白な野菜のほのかな甘みが、味噌のやさしい味わいとよく合うんですよね。
さらに隠し味がカニのうま味となると…「カニスープ味噌汁」、たぶん最強です♪
味噌汁以外の汁物もアレンジ
カニスープは、スープそのものにカニのうま味がギュっと詰まってますよね。
なので、いつものメニューで使う水をカニスープにするだけで、美味しくアレンジできますよ。
例えば、
- うどん
- 袋ラーメン
- 茶わん蒸し
- 炊き込みご飯
- 雑炊
などを作る時に、水の代わりにカニスープを使ってみましょう。
味噌汁と同じく、カニスープをよく吸う淡白な味わいの食材と合わせれば、いつもと違うスペシャルメニューになりそう。
牛乳とシチューの素をプラスすると、カニスープがクラムチャウダー風になりますよ。キノコや野菜を加えたら、もうごちそうスープですね♪
カニ殻やスープの保存はどうする?
食べた後のカニ殻や、作ったスープ。
すぐに使わずに、そのまま置いておきたい場合もありますよね。
そんな時のために保存方法を紹介します。
食べた後のカニ殻の保存方法
煮込む時間を合わせると、1時間以上かかってしまうカニスープ作り。
晩ご飯でカニを食べた後、また台所でひと仕事…なんて大変ですよね。
少なくとも私は、カニの余韻と満腹感に浸りながら、家族とのんびりしたい。
だからといって、カニスープをあきらめる必要はありません。
カニの殻を軽く水洗いをした後、水気をふいて冷蔵保存しておけば、後でスープ作りに使えます。
3日以内にスープ作りできるなら、そのまま冷蔵保存で大丈夫。
それ以上かかる場合は冷凍保存して、1か月を目安に使い切りましょう。
作ったカニスープの保存方法
作ったカニスープは、カニ殻と同じく2~3日以内に使い切れるなら、冷蔵保存でOKです。
すぐに料理できるように、フタをして鍋ごと冷蔵庫に入れちゃいましょう。
それ以上保存しておきたいなら、冷凍保存した方がいいですね。
冷凍する場合は、初めから冷凍にすると味が落ちにくくなりますよ。
カニスープを冷凍保存する時は、製氷皿を利用したり、スープの分量を計測してからタッパーに分けて冷凍すると便利ですよー。
まとめ
捨てるはずだったカニの殻から、カニのうま味たっぷりのカニスープが作れる。
そしてこのカニスープを使うだけで、いつものメニューがワンランクアップ!!するなんて嬉しいですよね。
普段食べている味噌汁にも、カニスープを使えば深みが出て、一口食べてついニヤッとしてしまいそう。
カニスープ味噌汁の具はスープをよく吸う食材にして、口の中でカニのうま味が広がるのを楽しみましょう。
身も心もホカホカ温まって、冬の寒さも忘れるようなぜいたくですね。
今まで知らずに捨てていたカニの殻、なんてもったいないコトをしてたんでしょう!!
カニスープを作るのは少し手間がかかりますが、それだけの価値はありそうです。
残ったカニ殻を有効利用した「絶品カニスープ」。
今度カニを食べた時には、ぜひ試してみて下さい。