年末年始やお祝いの席など、人が集まる特別な日の食卓に並ぶことの多いカニ。
せっかくのご馳走なら、子供にも食べさせてあげたいなと思うのが親心というもの。
でもなんとなくカニって、アレルギーが怖い、いったい何歳から食べて良いのか分からない、などの理由で子供に与えるのを敬遠しがちではありませんか?
私も小さな子供を持つ親ですが、そうでした。
与える大人が正しい知識を持ってモヤモヤや不安を解消すれば、そんなに先延ばしにする必要はありません。
ここでは、子供や赤ちゃんは、カニを何歳から食べることが出来るのか、また食べる際に気をつけたいポイントについて紹介します。
子供のカニデビューは1歳半から2歳頃
大体離乳食は1歳半前後に完了する家庭が多いので、カニは1歳半を過ぎた頃から始めてみるのが良いでしょう。
厚生労働省が発行している授乳・離乳の支援ガイドにはカニの文字は見当たりません。
保育園で配られたり、ミルクメーカーなどが公表している離乳食の食材チェックリストにも、カニは記載していない事が多いです。
つまりカニなどの甲殻類については、離乳食期に無理に食べさせる必要がないという事です。
離乳期には先ず色々な食材を満遍なく食べられるようになってから、機会があればカニも試してみよう、くらいの気持ちで良いのではないでしょうか。
では実際どんな風に食べさせるか
病院が開いている平日の午前中に
初めてカニを食べてみるなら、食べさせる時間帯は、病院が開いている平日の午前中がベスト。
夜間や休日だと、救急しか対応できません。
万が一カニを食べてアレルギー反応が出てしまった場合に、すぐに受診出来る時間帯が望ましいです。
かかりつけの病院の診察時間を確認し、その時間帯に食べさせてみましょう。
体調が良い時に
子供の体調はデリケートです。
朝起きた時の様子を見て、体調が悪そうならやめておきましょう。
大人でも疲れていたり体調を崩しているときに食事をすると、消化不良を起こしたりしますよね。
アレルギー反応も身体が弱っている時には強く出やすいので、体調が良く元気な時にしましょう。
他の食材と混在せずカニ単体で
カニを食べる時はカニ以外に、初めて食べる食材や、子供や赤ちゃんにアレルギー反応が出やすいと言われている卵、牛乳、小麦などを一緒に摂るのは避けましょう。
アレルギー反応があったときに、原因食材の特定が難しくなります。
ちなみに、いきなり本物のカニを食べさせるのが怖いからといって、まずカニかまぼこで試そうと思うことがあるかもしれませんが、おすすめできません。
カニかまぼこの成分表を見てみると卵白の方が多く含まれているので、
むしろカニかまぼこはカニ、卵白それぞれがクリア出来てからが良いでしょう。
脚の部分の剥き身をボイルで
初めて食べるカニは脚の部分で、しっかり火を通したものを少量ずつ与えましょう。
胴体部分のカニミソ、私はとても好きなのですが、ちょっとクセのある味なので初めてたべる子供には向いていないかも。
カニ嫌い!とならない為にも、先ずは淡白な味で食べやすい脚の部分の剥き身から試してみましょう。
気になるのはやっぱりアレルギー反応
カニを食べて反応がでる食物アレルギーの特徴は以下の通りです。
- エビ、カニなどの甲殻類アレルギーは重い症状が出やすい
- 症状は摂取から1時間以内に出やすく、主にじんましん、呼吸困難、まぶたがはれぼったくなる、嘔吐、のどのかゆみなど
- ひどいと意識がなくなるなどのアナフィラキシーショックを起こす可能性もある
- 遺伝的要素もあるので家族や親族に甲殻類アレルギーがある場合はより注意が必要
- 1歳半くらいまでの赤ちゃんよりも2歳以降の幼児、小学生以上の方が症状が出やすい
「小麦」「鶏卵」「牛乳」が3大原因と言われていますが、子供の成長とともに減っていきます。
しかし、甲殻類の「エビ」と「カニ」については、子供の成長とともに増え始めます。
以前私の子供が生後8ヶ月のころ卵アレルギーが疑われたため、病院で血液検査をしてもらいました。
検査項目の中にはカニも含まれていましたが、結果は陰性。
病院の先生いわく、まだ離乳期の1歳前後だとアレルギー検査をしても正しい結果が出ない事が多く、いま卵で陽性が出ても月齢があがるにつれ食べられる様になったり、逆に今回陰性だった食品がダメになる事もある、との事でした。
つまりカニに限らず、この食品は何歳だから必ず安全、という確実なデータはありません。
1歳の時に大丈夫だったからと過信せず、子供にカニを与える時には毎回、慎重にいきたいですね。
まとめ
何も知らずにただ敬遠していたカニですが、気をつけるポイントさえ抑えておけば、子供でもおいしく食べられる事が分かりました。
離乳食の完了する1歳半前後が良いと思いますが、各家庭によってまちまちです。
そして絶対に安全な年齢というのはありません。
とにかく保護者が責任を持って与えましょう。
どうしても心配ならば、お医者さんに相談して不安を解消してからがいいですね。
先ずは少しずつ、子供の反応を注意深く見守りながら。
もし赤く発疹が出たり、かゆがったり、苦しそうにしていたら、焦らず落ち着いて受診する事も忘れずに。
せっかくのご馳走ですから、大人も子供も一緒に楽しみながらいただきましょう。
我が家でも今度機会があれば、子供たちにも食べさせてみようと思います。